正反対な2人〜双子は最強陰陽師〜
案外すんなりと入れてしまう。
「郁斗居ないね」
キョロキョロと教室を見回していた葵が残念そうに言う。
「んー、多分もう少ししたら戻って来る気がする」
「ホントに⁉︎」
教室を見ながら郁斗を探すも今は教室にいなさそう。
というか、涼哉も居ないんだね。
「……だから、空いてるのか」
ポツリと、呟く。
「何⁇花鈴、なんか言った⁇」
「ただの勘だけど。って言ったの」
良かった、葵には聞こえてなかったみたいで。
「ご注文はお決まりでしょうか⁇」
良いタイミングで注文を聞かれて私達はそれぞれ飲み物とケーキを頼む。
「あの。少し聞きたい事があるのですが」
注文を頼んだついでに郁斗の事を聞いてみる。
「な、何でしょう⁇」
「……⁇郁斗って何処かに行ってるんですか⁇」
「郁斗ですか⁇あいつならそろそろ戻ってくると思いますよ」
「ホントですか⁉︎良かった!ありがとうごさいます♪」
やっぱり、そろそろ戻って来るんだね。
笑顔でお礼を言えば。
「………は、はい。(か、可愛い〜!)」
ウエイトレスの男子生徒は何故か顔を真っ赤にして戻っていった。