正反対な2人〜双子は最強陰陽師〜
「五十嵐くんの様な目立つ方々がわざわざコレだけのためにココに来るってだけで登校して来る他の子にも支障をきたすので」
「………」
「現に、私のクラスの人達は何人かこの人混みに巻き込まれて朝から中々ハードな目に遭ってる子もいますし」
「………か、花鈴」
茉莉花がなんか言おうとしてるけど。
私の口はまだ止まりません。
「私自身、目立つ事が何よりも嫌いなので正直言って、今こうやって他の大勢の人の視線に晒されてる状況なんて本気で困ります」
「………」
私は1回深呼吸して続ける。
「……困るというか、最早私にとったらこの状況のこの状態は地獄で拷問かけられてるのと同じですね」
「………花鈴、流石に辞めなさいこれ以上は」
「………ここまできたら最後まで言わせて茉莉花」
「………しょうがないわね」
茉莉花は意外にも許してくれました。
茉莉花が、促してくれたので、続きを話し出す。
「王子様と呼ばれてるんですよね五十嵐くんって。本人を前にしてこの反応って多分本当はあり得ないというか、しちゃいけなんじゃないかとは思うんですけど」
「………」
「学年で王子様と呼ばれるくらい有名な人なら尚更近くに居たくないので、五十嵐くんには本当に悪いんですけど。お願いですからもう2度と来ないで下さい」
そう言ってぺこりと頭を下げた。
「………っふ、クククッ」
すると突然頭上から聞こえてくる声に驚いて顔を上げると。
何が面白かったのか全く分からないけど、笑い出す五十嵐くんの姿があった。
「………え、えっと、私。何かおかしな事言いました⁇」
「………あー、久々にこんな子に会った。高階さん凄く面白いね」
「花鈴、今の逆効果だったかもしれないわよ、コイツには」
コソリと呟いた茉莉花の言葉は花鈴には届く事なく。