正反対な2人〜双子は最強陰陽師〜
全く、あんたが居なかったら今頃普通にもう帰ってたわよ‼
「あんたのせいで花鈴の平穏がどっか行ったんだからね⁉︎それにその話し方似合ってないから」
裏がある事くらい知ってんのよ、コッチは‼︎
「へえ。よく分かったなお前」
「わかったも何もその王子様口調似合ってないから。裏がありそうな事くらい簡単に分かるでしょ⁉︎」
「へぇ。でも、気付いてないヤツらの方が大半だけどな」
「なんでよりによってコイツに花鈴が…」
「因みに高階さんは知ってるの⁇」
「知らないわよ。でも、『なんか無理してそうだよね、五十嵐くんって』って呑気に朝言ってたわよあの子」
なんで、花鈴はあんなに呑気なのよ‼︎そんなとこも可愛いけどね⁉︎
「それよりも‼郁斗、あんたずっとこの教室居たわよね⁉︎」
「お、おう。そうだけど……」
「あたしが戻って来る前にこの教室の前通ったやついる⁉︎」
居るならそいつが花鈴の鞄を盗った奴ね。
「………居ないけど⁇どうかしたのか⁇」
「………居ないのね。分かったわ」
居ないってなると、あの子自身が何らかの方法で鞄を持っていったって事かしら。