正反対な2人〜双子は最強陰陽師〜
「待て待て待て‼︎何が「帰ろっ♪」だよ⁉︎」
鋭いツッコミが入った。
「だって仕事は終わったもん。帰りたいんだもん〜‼︎」
「花鈴ちゃん⁇」
「なあに、お兄ちゃん⁇」
「何がお兄ちゃんだ〜⁉︎お前、アレだけ言ったよな⁉︎」
「お説教なら家で聞くからお兄ちゃん。今は帰ろう⁇」
今にも郁斗のお説教が始まりそうなのを制する。
「……分かったよ」
お兄ちゃん、察してくれた様で助かるわ。
日の暮れかけたなか学校を出る私達。
帰り道を歩きながらずっとさっき言われた事が頭の中をまわる。
『高階花鈴。お前はあの方の大切な……あのお方の恐怖に怯えるがいい…‼︎』
……コレは一体どういう事⁇
郁斗の様子からしても、この言葉を聞いてるのは私しかいない。
……あのお方⁇
一体何者なんだろう。
蜘蛛の様な奇妙な妖怪は、多くの謎を残した。
…………謎の言葉と共に。