正反対な2人〜双子は最強陰陽師〜
……驚いて固まっちゃったのかな⁇
返事のない涼哉を不思議に思うものの気に留めず。
花鈴はヒラヒラと笑顔で手を振って門の中に入ったのだった。
涼哉が顔を真っ赤にして悶えていたことを花鈴は知らない。
花鈴は葵と葉を連れ広い庭を歩いていた。
「おじゃましまーす」
暫く歩いてようやく見えた扉を何の躊躇もなく開ける。
「お待ちしておりました花鈴様」
恭しく傅く小さい男の子を見て。
「おじいちゃんの式ね。それにやっぱり気付かれてたか」
呟くように言えば、ご名答とばかりに微笑まれる。
「ご案内いたします」
おじいちゃんの式の後を着いて行くとある部屋に通される。
「こちらでお2人共、花鈴様をお待ちになっています」
「ありがとう」
扉を叩くと中から声がする。
許可を貰い部屋に入ると、おじいちゃんとおばあちゃんがお茶をしていた。