正反対な2人〜双子は最強陰陽師〜
「ふふ、久しぶりね。待ってたわよ花鈴ちゃん」
「久しぶりじゃな、花鈴」
「久しぶりおじいちゃん、おばあちゃん」
「さて、今日はどんな用件で来たのじゃ」
おじいちゃん達とお茶を飲んでいると切り出された。
「おじいちゃん、視えてるんでしょ⁇」
ふふふ、と微笑めば。
「視えておる。さっき花鈴が男に送ってもらってるとこもな」
「あらあら、花鈴ちゃんったら」
「おばあちゃん。涼哉は彼氏とかじゃ無いからね⁇」
ニコニコしてるおばあちゃんはあんまり本気にして無さそう。
それは置いといて。
「なら、私が何を知りたいのかも、知っているでしょう⁇お祖父様」
おじいちゃんの表情を見て、確信を持つ。
やっぱり、おじいちゃんは何か知ってる。
「……ふむ。花鈴が調伏した妖怪の正体は知っとる」
「お祖父様、教えて下さい。奴は一体何者なのですか⁇」
「あの妖怪はな。土蜘蛛と人間の怨念が合わさった複合妖怪じゃ」
「土蜘蛛と人間の怨念が合わさる⁇」
「そうじゃ。普通ならば考えられぬが確かにいるのじゃよ。ごく偶にな」
「……だからあんな奇妙な妖気を放っていたという事なのね」
「花鈴、あれだけとは限らぬぞ。複合妖怪は不安定な妖気を持つだけに危険じゃ。余り無茶な事はするでないぞ⁇」
「……分かりましたお祖父様」