正反対な2人〜双子は最強陰陽師〜



細長い箱に入っているキラキラ輝くペンダントを指して聞くと。





「代々伝わるものじゃ。でも、華那は使えなくてのぅ」




お母さんでも使えない⁉︎





「お母さんでも使えないのに私が使えるわけないよ⁉︎」




お母さんは陰陽師のチカラが途轍もなく強い。





そんなお母さんが使えなかったペンダントが私に使える筈がない。





全力でおじいちゃんに否定すれば。





「花鈴、試しにこのペンダントを触ってみるのじゃ」




不思議な指示をおじいちゃんから受ける。





首を傾げつつ箱に入っているペンダントを手に取ると。





ペンダントはキラキラと輝き出した。





「ふむ。花鈴ならコレを使えるはずじゃ。華那は触る事すら出来なかったからの」




それを見ておじいちゃんは1人頷きながら教えてくれた。





「え、触れなかったの⁇」




「弾かれたのじゃよ、ペンダントにの。花鈴は普通に持てるじゃろ⁇」




「うん。今持ってるし」




「このペンダントはの。持ち主を自分の主人を決めるのじゃよ」




「じゃあ、このペンダントには意思があるって事⁉︎」




そんなの初めて聞いた。





自分で主人を選ぶペンダントがあるなんて凄いな。





おじいちゃんは私の言葉に頷き、続きを話してくれた。





「このペンダントはもう、花鈴を主人として認めておる。きっとお主の力になってくれるよ」




優しい笑みと一緒に言われたその言葉は。





なんだかとっても嬉しかった。




< 93 / 233 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop