正反対な2人〜双子は最強陰陽師〜
細長い箱に入っているキラキラ輝くペンダントを指して聞くと。
「代々伝わるものじゃ。でも、華那は使えなくてのぅ」
お母さんでも使えない⁉︎
「お母さんでも使えないのに私が使えるわけないよ⁉︎」
お母さんは陰陽師のチカラが途轍もなく強い。
そんなお母さんが使えなかったペンダントが私に使える筈がない。
全力でおじいちゃんに否定すれば。
「花鈴、試しにこのペンダントを触ってみるのじゃ」
不思議な指示をおじいちゃんから受ける。
首を傾げつつ箱に入っているペンダントを手に取ると。
ペンダントはキラキラと輝き出した。
「ふむ。花鈴ならコレを使えるはずじゃ。華那は触る事すら出来なかったからの」
それを見ておじいちゃんは1人頷きながら教えてくれた。
「え、触れなかったの⁇」
「弾かれたのじゃよ、ペンダントにの。花鈴は普通に持てるじゃろ⁇」
「うん。今持ってるし」
「このペンダントはの。持ち主を自分の主人を決めるのじゃよ」
「じゃあ、このペンダントには意思があるって事⁉︎」
そんなの初めて聞いた。
自分で主人を選ぶペンダントがあるなんて凄いな。
おじいちゃんは私の言葉に頷き、続きを話してくれた。
「このペンダントはもう、花鈴を主人として認めておる。きっとお主の力になってくれるよ」
優しい笑みと一緒に言われたその言葉は。
なんだかとっても嬉しかった。