フェティシズム



「そんな目で見んな」


「えっ?」


「熱い潤んだ瞳」


知らず知らずのうちに見つめてたのか。


プロジェクトの打ち上げの席で隣同士になった時にそっと囁かれた。


「脱け出さないか」


何も答える暇も与えられずに連れ出され…


あれはもう数ヵ月前のこと。


でも昨日のことのように鮮やかに覚えている。


こうして貴方の口髭に触れていると。




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