フェティシズム



がらんとした地下のライブハウス


お客さんも従業員さん達も全て帰り広いフロアに私ただ一人


ライトも消えて先程の喧騒がまるで夢のように静まり返っている。


そんな空間が私は好き。


熱を帯びた心を冷ますこの一時 (ヒトトキ)が。


カウンタースツールに腰掛けてカクテルを口にする。


バーテンダーさんが「おまけ」って言いながら最後に作ってくれた緋色のカクテル『スカーレット レディ』を。




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