フェティシズム
う~ん気持ちいい。
やっぱり好き。
貴方にシャンプーしてもらうのが。
「はい、お疲れ。鏡の前へ」
「うん、ありがとう」
椅子に座り鏡越しに貴方が私の髪をカットしているのをじっと見る。
「また見てる。そんなにまじまじ見るなや」
「だって好きなんだもん」
「お前…恥ずかしげもなくよく言うな」
呆れたように言ってるけど耳が赤くなってるよ。
フフフ…
確かに貴方の顔も好きよ勿論。
でもね、私が一番好きなのは私をカットしてくれるシャンプーしてくれる 『その手』なの。
長くしなやかな『その指』に触れられるとドキドキが止まらない。
変だよね。
貴方と付き合いだしてもうすぐ一年になるのに。
私…本当はね、男性の美容師さんに髪を触られるの苦手だったの。
何だか分からないけど鳥肌が立ってた。
だからいつも女性の美容師さんだった。