れぷりか
「咲希、俺…」
「…わた…しっ、大丈夫だから!
もう。十分だから…会いに来てくれただけで、もう…大丈夫…」
ヒロが、何を言おうとしているのか
その先を聞くのが怖くて、私は思わず話しを遮った。
「…み、美希!そうだ美希ねっ、きっと、今はいろいろありすぎて混乱してるだけで…また一緒にいれば、元に戻れると思うの!」
「…咲希」
「だからね!」
「咲希、違うんだ…」
私だって、こんな事がいいたい訳じゃない…けと
「だからっ、また一緒に、さ…3人とかでも…」
「咲希っ」
「………」
どうしたらいいのか、わからない。
「違うんだよ…俺、咲希が思ってるほど、そんなにいいやつじゃない」
誰もいない、ふたりきりの教室。
静けさのなか、ヒロの声が響く。