れぷりか





そのあと、しばらくして美希の元へ戻ると
ひとりどこかへ姿をけしていた私に何か察したらしく、どうだった?と聞いてきた。


私は“終わった”とは言えず
気持ちを伝えたとだけ言って、その場を誤魔化した。

よかったねと、美希は笑って
何があったかなんて、言えるはずもなかった。










その日は

家に帰った後も
気持ちの整理がつかなくて

ただ声をおしころして、ひたすら泣いた。


もしかしたら
こんなの、ちっぽけな事なのかもしれない。

まだ18になったばかりで
これから先きっと、沢山恋愛をするのだろう。


だけど

今の私にはヒロだけで、永遠にそれは変わらないように思えた。



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