れぷりか



*****



並んで歩く帰り道

彼の髪が、夕日に染まる。
 

 

「‥手」


「ん?」


「手‥つないでもいい?」

それには答えず前を向いたまま、ヒロの手が私の手を握った。



胸の奥が、ちくちくする。





「久しぶりだね。こんなに早くに帰れるの」

赤い顔を見られたくなくて、下を向いたまま私はヒロに話しかけた。
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