れぷりか
 
  



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「咲希ちゃん!
実はね、紹介したい人がいるの。」


すこし照れくさそうに美希が言った。

夏の暑い日、いつものように図書室で
ひとり時間を過ごす放課後の事だった。



「どうも‥片瀬 宏幸です。」

美希の後ろには、やっぱり照れくさそうに笑う彼がいた。

いきなりの事で少し怪訝そうな顔をする私をよそに、にこにこしながら美希が続ける。


「私達ね、付き合ってるの。
咲希ちゃんにはちゃんと報告しておきたくて。」



‥そうして紹介された彼の顔を見るのは
その時が初めてではなかった。

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