れぷりか
あの時、ヒロはどんな気持ちだったろう
好きな人の記憶から、自分の存在だけが消えてしまったら…辛くないはずがない。
私は
ヒロに何ひとつしてあげられなかった。
あるのはただ、好きという気持ちだけで
何の役にもたたない。
私はずっと
自分勝手な恋をしていた。
でも、それでもまだ
ヒロに会いたいと
そう思ってしまう自分に嫌気がさす。
‥美希が眠っている間
ヒロへの気持ちと、美希への罪悪感で
頭がぐちゃぐちゃになるほど毎日悩んで
けれどその結末は
驚くほどあっけなくて
行く場所をなくしたヒロへの想いだけが
宙に浮く。