れぷりか

「そうでしょ？咲希ちゃんは、今までそうだったんだよ！
無理に、誰かと一緒にいようとはしてなかったし。自分おしころしてまで友達とか彼氏とか、そういうの作ろうとしてなかったでしょ？」


「…そう…かもしれない」

私の事なのに、なぜか美希のほうが必死で…その姿に、胸がじわりとあつくなる。


「そんな、咲希ちゃんがだよ？
必死になって、自分すててまで隣にいたいと思った人でしょ？

…そんな人、今までいた？」


「それは…」

なんの言葉もでてこない。

そうだ…わかってる。
今だって、ヒロに会いたいと思ってる。

触れたい。声が聞きたい。

今だって…好きにきまってる。

「……っ…」
何か答えようとしたけれど
こらえきれずに、涙があふれた。


「咲希ちゃん、知ってた？
私ってモテるんだよ？あの彼じゃなくても、作ろうと思えば彼氏なんですぐできるのっ」



「…美希……」
いつだって…そうだった。

美希はいつだって、私の味方だった。


『ありがとう』そんな言葉だけじゃ
たりなかったかもしれない。

かなわない…そう思った。

私がヒロだったとしても、きっとやっぱり、美希を好きになったと思う。


でも、私のヒロへの気持ちも
どうやったって、変わらない。