れぷりか
* * * * *
時間は、あっという間に過ぎる。
やがて美希も退院して
数ヶ月がたち…
その間(かん)、校内でヒロを見かけても
私には、声をかける勇気がだせなかった。
そうしているうちに
気がつけば卒業式、当日。
式は無事に終わり
皆それぞれに別れを惜しみながら、写真を取り合ったりしていて
母と一緒に来てくれていた美希も、その輪の中で涙を流していた。
そしてなんとなく
私はひとり、誰もいなくなった教室へと戻り、改めて自分の席へと座る。