おはなのようせい【短編】
おはなのようせい
それはきっかけもなく突然に、私を突き落としたものだった。
まるで雷のように、巨大に激しく一瞬に。
ベッドの上で大の字に寝転がって、ポテチを摘まみながら雑誌を読んでいただけだ。
変わっていたことなんて、いつもと違う系統のファッション雑誌だったことくらい。
本当にたまげた。たまげすぎて、雑誌も驚いて顔にダイブしてきたほどだ。
頭がぐわんぐわんと鐘のように響いている。
これは副作用に違いない。
なんてことだ!
今まで自分を救ってきたと思っていた行為が、足を砕いて鳥籠に自らいつくようなものだったなんて!
雑誌をベッドの下に投げ落とし、私は呆れながらも安心した。
_________ちびっこ達、おはなのようせいは卒業するわ。
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