尻尾を振るオォカミと引きこもりタヌキ
チャボ君は本当は凄く優しい。



タヌキのイライラはその優しい言葉1つで少し和らぐ。





「うん。



わかった、帰るゎ。」





「じゃ、気をつけて帰るんだょ。」





「…も………気をつけて行ってね。」





オォカミはトラックの運転手。



宿無しのオォカミは長距離の仕事場を選んで行っていた。









Pi~・pi・pi~♪



オォカミと電話を切った後、直ぐに当時小学3年生の長女から電話が鳴った。





「母ちゃぁ~ん、まだ帰って来ないの?」





「あ~、今帰ってるから。ご飯はテーブルの上に置いてあったでしょ。
爺に言ってガス台にお味噌汁あるから温めて、おかずはレンジでチンして、先に食べてな。」





「はぁーい。」





タヌキは小さな4人の我子が待ってる!こんな所でしょげてらんない!

「よし!」

気合いを入れ、そう思って家路に車を走らせた。


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