馬鹿バッカ!俺高校生!
『エイドリア――――――ン!!!』



トシヒコの叫び声が洗面所から聞こえてくる


よほど苦しいにちがいない

さすがに麻酔無しのオペは過酷だろう


想い返せばトシヒコはいつもポッキーをパーラメント(女性用の細長い煙草)のように吸いながら食べていたっけな


俺が蚊に刺された時も誰よりも上手にバッテン印をつけてくれたのもトシヒコだった



もし、もしもこのままトシヒコが逝ってしまっても



俺はこの思い出だけでご飯三杯は食べられるよ



『ギィ―――』



手術室(洗面所)のドアが開く…



トシキが出てきた…



俺はトシキに歩み寄り声をかけた



『手術は手術は成功したんですか!!』



トシキは僕の肩にそっと手を置いて部屋を出た……





そっそっそんなぁぁぁ―――!!!




俺は洗面所の扉を開けた


『トシヒコ!!!』





ピカピカピカピカツヤツヤツヤツヤ――――――――!!!!!!




なんなんだこの見た事の無いキラビヤカな光は!!!




ウゥッ眩しい…



俺は両手で光を抑えて中を覗いた



光の正体はトシヒコだった!!!!



『やぁセイジ!!ンババ!!』
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