俺様一途ドンドコドンッ!
もう 諦めて俺のもんになっちまえ
「 い、やあぁーっ!!」
廊下に響く声が通りすぎる教室や廊下にいる生徒達の耳や視線を一身に集めるコイツ…
俺から逃げ回るコイツは、見瀬 愛弓。
逃げる愛弓を追う俺は 立原 海翔。
「 愛弓ー!逃げんなっ」
なんでそうも逃げ足速いんだよ、チビのくせに!
愛弓は俺が惚れた女、あの潔さにグッときたんだ。
俺は入学時に遅刻したんだ、まぁよくある寝坊ってやつ。
ただ、遅刻なんてもんはこんな時に女はしないだろう。
なのに、俺がジャンプして越えた、とっくに閉まった門を愛弓が後ろから登りジャンプして来たんだ。
まぁ、見えたけどな。パンツ…
どんなだったかは… 言わねぇ。
しかも、この長身 容姿端麗な俺を無視して横切って行った女が気になってたら 同じクラスだった。
相性がいいのか、席も隣。
何をするにもペアだった。
担任には凸凹組とまで言われる。
つまり、運命じゃねぇの? そう思うしかないじゃん。
俺はそう思うのに、なぜか、愛弓は俺を避けてる。
くそ真面目に逃げる。
愛弓の隠れそうなところが俺にはわかるんだが、簡単すぎる。
今隠れてるのは…
俺は Uターンして、途中にあった音楽室に向かった。
愛弓… 見つけるからな~
愛弓が隠れるなら、前はロッカーの中や、ピアノを盾に隠れていた。
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