北条くんの日常


「そうしたらどんどん気になってきちゃって。栄養士って仕事があったなあとかも思ったりして。おばあちゃんが検査入院した時にね、言ってたの。病院の料理は栄養があるのかもしれないけど、美味しくないわねって。だからね、そういうところで栄養があって美味しいものを提供できたらな、とか、思ったりして…」

斉藤はハッと気付いたように、

「あ、ごめん、こんな話長々としちゃって…どうしたんだろ、わたし」

気恥ずかしさで赤くなったかおをパタパタと扇いで言った。

「かっこいいね、斉藤は」

え?なんていってこっちをみてくる。

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