北条くんの日常


結局全部のせを頼んだ高梨は満足そうに抱えて、ワゴン車の近くの植木の縁のところにならんですわった。



「うま!」

大きい口で頬張る姿がいつもと違って新鮮に感じて、また違った一面をみれたことに嬉しく思う。


クレープは確かに美味しくて、シンプルなものを頼んだ俺でも、生地の柔らかさにおもわずうなった。


「きてよかったねー」

クレープを食べ終わってすぐ帰路につく。


「なんか、食べたいものある?クリスマスの日」

対抗意識なんかじゃないけど、絶対、でも高梨を喜ばせたいと思ってきいた。

「じゃあローストチキン、こないだ食べ損ねたし」




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