北条くんの日常
一人暮らしをしているユウダイのアパートに着いて、ユウダイに続いて階段を登り、部屋に入る。
白と黒で統一されたシンプルな部屋の、ソファの右側、といういつもの定位置に座った。
「先に、ケーキ食べちゃおうよ」
「食べながら出前決めるか」
ユウダイはそう言って立ち上がり、お皿とフォークをとりに行った。
ユウダイは大学に入ってすぐアパートで一人暮らしを始めたけれど、身の回りのことは全部自分で出来るから、あたしはまだユウダイの部屋のどこに何があるかを把握しきれていない。
実家のユウダイの部屋なら完璧なんだけど。