高梨さんの日常
「お姉さん!ありがとうございます!ちょっとわたし行ってきます!」
「うん、行ってらっしゃい。」
バタバタと道具を片付けて、まだ暖かいものをそのままもって、荷物をもって、
走った。
少しでいいなら。
少し変わればいいなら。
…私にも出来る。
昨日と同じく暗い道。
見上げると、オリオン座が見えた。
明るくても、まだ光る星がある。
シリウスは光々と輝いている。
なんで気付かなかったんだ。
まだ、光はあったじゃないか。