ウィリアム&マリアシリーズ1『アーヴィング家遺産争奪戦』
ウィリアムは拳銃をカバンに投げ込み、代わりにサブマシンガンを取り出した。

これもセミオートマチック。

一気に振り返り、身を乗り出して掃射する。

男の1人がのけぞったあと、力なく窓からぶら下がった。


ウィリアムのマガジンが空になった。

続いて、反撃。

ウィリアムは素早く体を引っ込める。

右のこめかみを弾がかすめた。

生暖かい血がしたたり落ちる。

「ウィリアム!」

「いいって!気にすんな!」

ハンドルを目まぐるしく左右に切る。

それでも、スナイパーライフルによる射撃と、マシンガンによる機銃掃射の雨は避けきれない。
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