君に恋していいですか?
「ご馳走様でした‼︎」



結局、4時間程居酒屋で盛り上がりお開きとなった今回の親睦会。


いい意味で俺のイメージチェンジになったのもあり、支払いは全て俺がした。



楽しかった。



その代金としては安い方だ。


こんなに楽しいなら、早くからやればよかった。


「気をつけて帰れよ。
週末だからってハメを外しすぎるなよ?特に伊島!」


意地悪く指を指すと「えー!」っと笑いながら奴は言う。



「お疲れ。」



まだ飲み足りないらしい伊島達4人は場所を変えて飲むらしい。



手を上げて別れる。


「じゃあ、女性陣を送ろうかな。菊池はどっち方面?」



問うと。



「すみません、彼が迎えに来るので。」


笑う菊池は恋をしている女の子そのものだった。


「そうか、じゃあそれまで一緒に居よう。池永は送るから。」


俯いたままの彼女。



どうしたんだろう。


「池永?具合悪い?」

「あ、いいえ。大丈夫です。」




そう言いながらも顔を上げない。

変だな。



10分もしないうちに、菊池の彼氏が車で到着した。

じゃあ、と手を上げ別れる。



「帰ろうか。」



歩き始めた俺に距離を置いて付いて来る彼女。



「どうした?なんかあったか?」



暫くして問いかけると。



「お金…なんでワリカンにしなかったんですか?」

と、何故か俺が問われた。




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