君に恋していいですか?
伊島と別れ、自宅へ帰る。



途中、池永に【今から会えないか?】とメッセージを送った。


すぐに【いいですよ。どこに行けばいいですか?食事は済んでらっしゃるんですか?】と返事が来て。


【大切な話なんだ。今から君のマンションまで行くから、出られるようにしておいて。】と送る。

ひとこと【はい。】と返ってきた。




今更ながらドキドキしてきた。



今までそんな素振り見せたこともない俺が、いきなり好きだの愛してるだの言うなんて変じゃないか?



悩みは尽きない。


だけど、踏み出さないと俺が辛い。


例え振られても仕事はちゃんとこなせる自信がある。
プライベートと仕事の線引きはちゃんとしてるつもりだ。







30分ほどして、池永のマンションに到着する。

エントランスで深呼吸をしてインターホンを鳴らす。



(く…苦しい。胸が痛い。振られる可能性大なのに…)


『はい』


「あ、神山です。出てこれる?」


『はい、降ります。少し待っていてください。』



どこか池永も緊張しているようだった。

< 36 / 110 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop