三刀流―璃音―
――――――その頃、京の街中では―――
「“羅刹”とはなんのことでしょうか?」
『知らぬのか?』
「残念ながら……申し訳ございません………」
『そうか…。すまんな、仕事中にこんなことを聞いてしまって。』
「いえいえ!大丈夫ですよ!」
そう言って笑った甘味処の女将さん。
この人の笑顔がキラキラして見えたのは昼だから。
ということにしよう。うん。
しかし、今日の朝方に着くとは思ってもいなかったな。予定では明日の昼に着くはずだったのだか………。
まぁ、浪人に関係ないな。予定なんてもん。