続・危険なキス
 
「擦りむいた?」
「少し……」
「見せろ」
「……」


遠慮がちに、制服のスカートの裾を上げて、右の膝小僧を見せる。

そこには、まだ痛々しい傷痕が残っていて……


「…っ」


いつの間にか、自分のシートベルトを外していた先生が、身を乗り出してそこにキスを落とした。


「せん、せっ……
 髪の毛、くすぐったいですっ……」


太ももにかかる、先生のサラサラな黒髪。

傷口は少し痛むのに、髪がかかるふとももはなんとも言えないくすぐったさが襲って……


「……あー無理」

「え?……っ…」


下からのぞきこまれたかと思うと、一瞬にして唇ととられた。


いつも上からされるキスが、下から覗き込まれるようにされる。

目と目が合うと、先生の色っぽさにドキンと胸が高鳴った。
 
< 106 / 344 >

この作品をシェア

pagetop