続・危険なキス
　
「え？いや……さすがにもうそれはないと……」
「ううん！絶対にそうだよ！
　だからあたしの想いにいつまでたっても応えてくれないっ……」
「……」


人がせっかく否定しているのに、自分の中で完全に決めつけている。

この子は、人に相談する気があるのか……。



でも本当のところ、楠木がまだあたしを好きだとは思えなかった。

あれから半年。
最初は普通に話すのも気まずかったけど、今は麻衣子を通して話すくらいにはなり、
たまに二人になって話すことはあったけど、その時の会話の内容はだいたい麻衣子の話ばかり。


はっきり言って
楠木は麻衣子のことが好きだと思う。


だけどなかなか素直になれず、いつも麻衣子の気持ちをはぐらかしてて……。



「何をどうとらえて、あたしを好きだって思ったの？」



最初から否定してても、麻衣子は受け入れてはくれない。

少しめんどくさそうだけど、根本となった話を聞くことにした。
　
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