続・危険なキス
紫乃のバイトが終わるのを待って、
店の外で煙草をふかしながら待っているときだった。
ふいにかけられた声。
視線だけ振り向くと、そこにはこの前俺に因縁をつけてきた男がいた。
確か、川崎……だっけ?
「話がある」
「……」
今にも飛び掛かりそうなほどの形相で、
俺のしてきた過去を思うと仕方がないと思って、吹かしていた煙草をしまった。
「あんた、本気なわけ?
……紫乃、に」
あいつの名前が出てきて、眉がぴくっと動いた。
こいつ、何勝手に呼び捨てにしてんの?
「だったら何か?」
「……」
俺が紫乃を本気で好きなのが、やっぱり気に入らないのか……。
こいつの姉貴はただの遊びだったから。