続・危険なキス
 
「しばらくは湯浅に夢中で楽しそうにしてたんだけど、だんだん元気がなくなっていくような気がしてさ……。

 ある日突然、大泣きしながら帰ってきた」



(透……あたし、フラれちゃったよぉっ……)



いつも強気でわがままな姉貴が、初めて見せた涙。

俺にとって、それは強い衝撃だった……。

  
「それからさ……
 フラれたって言うのに、姉貴はずっと湯浅のことばっかで……。

 いつもいつもあいつの話ばっか。

 そんな姉貴を見かねて、そっと情報を盗んで、湯浅に会いに行ってみた。


 だけど……

 あいつの隣にはすでに別の女がいて……
 その扱いは、決して大事な彼女にしているような態度ではなかった」
 
< 189 / 344 >

この作品をシェア

pagetop