続・危険なキス
「相手がどんな人であろうと、好きになったらその人にとって最高の人なんです!
最低な人と決めるのは他人じゃない。
その人が、相手を好きになってよかった、と思えるかなんですっ」
(仕方ないじゃん……。
好き、なんだからさ……。
あたし、奏人のこと好きになって、一気に世界観が変わったんだよ。
昔よりも今のほうが、ずーっと楽しいっ)
「……っ」
川崎さんの瞳から、大粒の涙が零れ落ちた。
きっと彼の中には、あたしが知らないたくさんのお姉さんの思い出があって……
「……なん、だよっ………
くそ姉貴っ……」
堰を切ったかのように、川崎さんは泣き崩れた。