続・危険なキス
 
「あ…れ……?」


裏へ回ってきた理由は、あたしは今、私服であること。

制服を着ているなら、堂々と校内に入ることはできるけど、さすがに私服はまずい。
だから先生の車が停めてあるはずの、職員用駐車場にやってきた。


だけどそこには、いつも見慣れたあの黒い車がない。


まさかもう帰ったとか……?


入れ違いならありえる。
どうしようかと立ち尽くしていると、



「ん?そんなところでどうした?」

「あっ……」



背後からかけられた声。

マズイ!と思って振り返ると、


「あれ、お姫様」
「神田先生っ……」


目を丸く見開き、驚いた顔の神田先生がいた。
 
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