続・危険なキス
 
「先生って……
 意外と臆病ですよね……」


このまま泣かされるのは悔しくて
なんとか必死に強気な発言をする。


いつもなら「うるせぇ」なんて返ってきそうなのに
先生はそれに否定することなくて



「そうかもな」



と、笑って答えた。

そして




「だから、お前が必要なんだよ」




もっともっと嬉しい言葉を、続けてくれた。




「……っ」

「やっと泣いた」

「も、うっ……」




やっぱり先生にはかなわない。
 
< 216 / 344 >

この作品をシェア

pagetop