続・危険なキス
最終章 卒業式
「うぅ……紫乃ぉ……」
「麻衣子……泣きすぎ……」
3月18日。
卒業式が終わって、最後の別れの挨拶も終わった。
だけどあたしの腕の中で、ひたすら泣き続ける麻衣子。
「だって……だってぇ……
今日が終わったら、もう学校で紫乃に会えないんでしょ?
寂しいよぉ……」
ティッシュを何枚使ったのか…
麻衣子の顔は、すでに涙と鼻水でぐしゃぐしゃで、
そんなにも自分との別れを惜しんでくれることに、ただただ嬉しかった。
「うん……。
でもさ、一生会えないわけじゃないんだから……。
春休み中も遊ぼうよ。
大学に入っても……
学校帰りとか、休みの日とかさ。
麻衣子からの連絡、毎日待ってるから」
「し、紫乃ぉ……!!」
あたしの言葉を聞くと、さらに大粒の涙を流し、抱き着いてくる。
あぁ…
制服に鼻水がつく……。
なんて思いながらも、
抱き着いてくる麻衣子を、思いきり抱きしめ返した。