続・危険なキス
 
「今日で最後、ですね……。
 ここで会うのも」

「そうだな」


いくらこの先、先生と頻繁に会うことは変わらないにしても
やっぱりこの場所で会うのが最後だって思うと、悲しみは隠せなくて……



「あたし、最初この場所、大嫌いでした」

「へえー」



他人事のように相槌を打つ。


でも本当に、大嫌いだった。


いつも先生に呼び出されては、セクハラを受けて……
大嫌いで、苦手で……


だけど憎めなくて……。



「いつしかここは……

 特別な……大好きな場所になりましたけど」



ここに来れば、
誰も知らない、あたしだけの先生になるから。


似非優しい湯浅先生じゃなくて
強引で俺様な湯浅奏人。
 
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