続・危険なキス
 
「お前の先生でいるのも、今日で最後だな」

「……はい」


もう、家庭教師でも学校の先生でもない。


だから……

先生じゃなくなる。



一つの覚悟を決めて
俯いたままそっと深呼吸をした。


それを悟って、先生はあたしの目の前まで歩み寄ってきて……


「……」


顔を上げると、すぐそこには先生がいた。



もう……
先生じゃない。









「………かな、と……」







ずっとずっと呼びたかった
先生の名前を呼んだ。
 
< 224 / 344 >

この作品をシェア

pagetop