続・危険なキス
3章 嫌な予感
「で?リクエストなかったけど、行き先決まったの?」
「……いえ…」
次の日、12時ごろになって先生に駅まで迎えに来てもらった。
だけどどこに行くとかは、全然決まっていなくて……。
「遊園地とか…そういう柄でもないんで……」
「そうだな」
普通の高校生カップルだったら、テーマパーク系がすぐに思いつくんだと思う。
だけどあたしも先生も、そういった類が好きなわけでもない。
「このままだと、俺んち行っちゃうけど」
「……それもありです」
先生の家で、まったりと過ごす一日は嫌いじゃない。
体が悲鳴をあげることも多々あるけど。
それに……
「………卒業するまでは、外で遊ぶのは控えたいですから」
「……そうだな」
あたしと先生は、いわゆる禁断の教師と生徒の関係。
だから休日にこうやって会っていることを、誰かに見られでもしたら終わりで……。
あと1か月は、と……
誰にも邪魔されない空間にいたい。