続・危険なキス
 
たった耳を甘噛みされただけなのに
すでに息が荒くなって、じわりと涙が浮かんだ目で奏人を見上げた。


奏人はまた、意地悪く微笑むと、



「そういう顔すっから、止めらんなくなんじゃん」

「そ、れは奏人がっ……」

「もう黙れ」

「やぁっ……」



拘束がとけたと思った手は、
逆に反抗が出来ないほどの愛撫へと変わり、
再びあたしの体が熱く反応する。


さっきまで、当分もうシタくないと思っていたのに
その愛撫によってまた、奏人が欲しくなってしまっているのは


きっとあたしも
奏人に負けないくらい体が淫欲になっているから。



「無理って……言ってるのにっ……」

「お前がこうしたんだから責任とれ」

「そんなっ……」



ベッドの上では、奏人の俺様度は増して逆らうことはできなくて






「紫乃……

 俺から逃げるなよ?」






あたしへの甘々度も、
普段の何十倍となる。
 
< 267 / 344 >

この作品をシェア

pagetop