続・危険なキス
 
お母さんは、奏人が家庭教師を辞めてから、学校の担任になったことはもう知っていた。

3年の時、三者面談があったので、どうしても奏人が担任であることを知ってしまう。

どうなることかと思っていたけど、
この口が達者の奏人ときたら……



(驚かせてしまってすみません。

 父が病気と知り、紫乃さんの家庭教師を辞めたのですが……。
 弟が跡を継ぐことになったんです。

 そうなったからといって、一度辞めた柊さんの家へまた家庭教師をお願いするのも申し訳なくて……。
 その時、私の知り合いである一人の先生に声をかけてもらって、教師としてここで働かせてもらうようになったのです)


と。
まんまとお母さんを丸め込んでしまったのだ。
 
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