続・危険なキス
 
外だと言うのに……
駅にはたくさん人がいると言うのに……


奏人のキスは堂々としすぎて、拒むことさえも忘れる。


それでもいつもより激しさが足りないのは、奏人なりの自制なのかもしれない。



「な、に……いきなり……」


「本心に決まってんだろ」


「え……?」



急に発言されたその言葉の意味が、まったく理解出来なくて、ぽかんとしたままの表情で見上げていた。


奏人は呆れ気味に笑うと、




「お前の親に言ったこと。
 全部本心だから」


「……っ」



改めて言われた台詞に、いっきに胸に熱いものがこみ上げてきた。
 
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