続・危険なキス
「そうそう。
その顔がいけねぇの」
「ちょっ……」
いつの間にか、あたしの壁へと追いやられていた。
「俺をここまで惚れさせたお前が悪い」
真っ直ぐと瞳を見つめられ、そんなことを言う奏人。
完全にとばっちりだ……
なんて思ったけど、
そうさせたことに、嬉しいと思う自分のほうが大きくて……
「……ふふ…」
「何笑ってんだよ」
「ううん……」
やっぱりあたしも、奏人のことが好きだなぁ…って思った。
榎本くんに告白されたときには感じなかった胸の高鳴り。
何度聞いても胸いっぱいにさせる幸福感。
それは目の前の、奏人じゃないとダメで……
(お前ってデレるの?)
なんとなく、その言葉が思い浮かんでしまった。