続・危険なキス
 
「…っ」


ドサッとおろされた場所は、
案の定、ベッドの上で……。


「か、なと……?
 ご飯……作ったよ……?」

「何?
 あんな挑発をしておいて、それはねぇだろ」

「ちがっ……」


あたしの言い訳なんか聞かずして、その唇は奪われることになる。


「…っ……ゃっ……」


やっぱり甘い言葉なんか、あたしには吐けない。


だってそんなことをしたら、
奏人のスイッチが入ってしまうこと間違いなしだから……。


だけど……



「紫乃……。

 もっと言って。
 俺のこと求めろよ」



切なそうに顔を歪ませる奏人を見たら
もっともっと狂おしいほどの愛を与えたくなったあたしは……




「……好き…。

 もっと奏人が欲しい、のっ……。
 奏人でいっぱいにして……」


「っ……紫乃っ…」




もしかしたら
隠れSなのかもしれない。

 


     ~fin.~
 
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