続・危険なキス
 
「卒業生の皆様、本日は……」


お決まり文句となる言葉で始まる、理事長のあいさつ。

そこからは卒業生にとってはあまり興味のない時間が続いて、
隣に座っている沙樹なんか、大あくびをかいていた。


あたしも半分寝そうだったけど
さすがに最後の最後で、そんなことはしたくないと思って、なんとか眠気を堪える。



「本当に、おめでとうございました!」



そして無事に、
退屈となる、式は終わった。



そこから学部ごとに分かれて、卒業証書を受け取って
ゼミの先生とは一言挨拶を交わして……。



「紫乃!写真撮ろう!」
「あ、うん」


ゼミの子や、サークルの子、同じ学部の子たちと写真を取り合った。
 
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