続・危険なキス

　
無理に笑う美香さんの笑顔は、あたしの胸をツキンとさせるくらい痛々しくて、何をどう返したらいいのか分からなかった。


その笑顔をとめ、上を見上げる。



「でももしまた逢えたら………

　今度は逃げずに、真正面からぶつかりたい」



そう言った美香さんの瞳は、普段の美香さんからは想像つかないほど強い眼差しだった。


きっと美香さんは、本当にその彼のことが好きなんだ……。

10年経っても……
そんな年月とか関係ないほど……。



「また会うことができたら……

　きっとそれは運命ですよ」


「……だといいね」



切なそうに微笑む美香さんを、心から応援したいと思った。