続・危険なキス
 
だけど……



「不安が取り除けるようなこと……

 してください」



頬に重ねられる手に、自分に手を重ね、先生を見つめる。

先生はまた、困ったように微笑むと、



「いいけど、

 俺は生殺しだな」



そう言って、唇を重ねた。



車の中でされるキスは、
静かな車内で淫らな水音を残す。


先生のことを信じているけど、不安は完全には掻き消えなくて
もっともっとと先生の頭に腕を回す。



助手席のシートが押し倒されるんじゃないかと思った矢先に、前を通る車のライトがあたしたちを照らし、我に返させた。

 
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