続・危険なキス
「あー、このまま連れて帰りてぇ……」
「………無理、です」
「悪女」
「先生に言われたくない」
ようやくあたしたちの間に笑みがこぼれ、
まだ火照る体のまま、あたしは車を降りた。
「もう大丈夫か?」
助手席を降りて、運転席へとまわる。
先生も窓を開け、あたしの顔を覗き込んだ。
「おかげさまで……。
ちゃんと信じてるので大丈夫ですよ」
「ん。
不安になったら、もっとすごいことしてやるから」
「間に合ってます」
その言葉に、先生は鼻で笑った。
そして今度こそ、「おやすみ」と言い合って別れた。