続・危険なキス
「紫乃ちゃんはこれからだっけ?」
「はい……。美香さんは上がり、ですか?」
「そー。今日は朝から入ってたから」
ニコリと笑って、制服のボタンをはずしていく。
あたしも美香さんから目を逸らし、自分も着替えはじめた。
いつもなら美香さんからマシンガントークが炸裂するのに、今日は何も話されない。
なんとも気まずい空気が、あたしたちの間に流れた。
着替えも終わり、ネームプレートを胸につけて、パタンとロッカーを閉めた。
「それじゃあ……」
そう言って、控室を出ようとしたところ、
「紫乃ちゃんっ……」
美香さんに呼び止められた。